日本に進出してきたビジョナリーカンパニーが勢力を伸ばしながら人材を確保するという流れで転職し、業績が延びなくなると、現状に相反して高いノルマを課せられるようになり、達成できずに業績が悪化してリストラされ、結果として4年くらいで、リストラ、転職を繰り返す人が増えてきたように思います。私は典型的なその例です。
既にピークに達していると分かっていて、いずれ業績が悪化してきそうであっても、他に自分に合うような人材を募集している企業が見つからないので応募する場合が増えているように思えます。
このような失敗を繰り返さないように、まだまだ延びしろのある企業の見分けかた、もしくは、ピークに達した企業の再生に寄与する方策について学んでおきたいと思います。
Facebook、Google、Apple、Microsoft、Twitter、Amazon、Cisco、Juniper、サムスン、日本ではSoftbank、楽天、DeNa、TSUTAYA、また、その他のベンチャー、Intelに忍び寄る転落の道はないのか?既に転落してしまったソニー、シャープ、パナソニック、Xeroxなどに復活のストーリーはないのか?一世を風靡したライブドアはどこに?本屋に偉大な業績をたたえた本が並ぶ頃、転落の道が深く進行している場合がある。ある日、あの会社が業績が落ちているので一発逆転を狙って競合を買収したとか、大丈夫かな?みたいなニュースが流れるようになる。そこから持ち直す会社、いつの間にか二流企業になっている会社の多いこと。判断を間違えないように、失敗から学ぶのは大事だと思う。
「偉大な企業はつまずき、かなり悪い状況になり、回復する場合がある。第五段階から回復することは出来ないが、第四段階の陰鬱な深みに落ち込んでも、そこから復活できる。企業の衰退は、大抵自らが招いたものであり、復活も大抵は自らの力で達成できる」。ITベンチャーで最初はだれもやっていないことが大ヒットしても、すぐに同じようなことを始める企業がでてくる。そこで業績が落ちてきていなくなる企業というのは競合によってではなく、自社の戦略の失敗によるものが多いという示唆だと思います。
衰退には5段階の枠組みがあると言っています。衰退の道筋が分かっていれば、下り坂にある企業は早めにブレーキをかけ、進路を反転できるかもしれない。
組織の衰退は段階的な病気のようなものだ。初期の段階には発見は困難だが、治療は易しい。後期の段階には発見するのは簡単だが、治療は難しい。
組織は外形を見れば強力だと思えても、内部では病が進行していて、急速な衰退に向かう瀬戸際の危うい状態になっている場合がある。どの組織も、いかに偉大であっても転落しうる。どれ程優れた業績を達成していても、どれ程遠くまで来たとしても、どれ程の力を獲得していても、没落しうる。とりわけ強力な勢力が必ず頂点に留まるとする自然の法則はない。誰でも転落しうるのであり、ほとんど誰でもいずれ転落する。
第一段階の現象 成功から生まれる倣慢
・成功は当然だとする倣慢
自分たちの成功は偶然と運だとは考えず、会社が何かを行う決定をしても、それとはほとんど無関係に成功が続くと信じるようになる(これは多分多くの成功企業が最初に陥る罠など思う。自分たちがそれを始めた理由と、それが通用しなくなる条件を忘れてしまう)
・主要なはずみ車の無視
当初に偉大な成果を果たしたと同じ徹底した創造性を発揮して若返りをしようとせず、外部の脅威や冒険、機会に関心を奪われ、主要なはずみ車を無視(事業を支えている部分で、重いものを少しずつ押し続けて少しずつ回転を早めてゆくが、少しでも手を休めたら、またすこしずつ回転がとまってしまう)するようになる
中核事業は、人間の基本的なニーズを満たすものであって、世界一になっているものであれば、陳腐化することは滅多にない。
第二段階の現象 規律なき拡大路線
・持続不可能な成長の追求と大きさと偉大さの混同
これは絶対あるが、成功を収めると、更なる成長を求める圧力が生まれ、期待の悪循環がはじまる。成長自体は悪いことではないが、それを達成する当てもないまま、目標だけが一人歩きして、次第に達成が難しくなってゆく。
・関連しない分野への規律なき飛躍
以下の3つの基準の少なくとも1つにあてはまらない分野に劇的に進出する
1.情熱を持って取り組める分野、会社の基本的価値観に一致する分野
2.その活動か、その分野で世界一になれるか。
3.経済的原動力、経営資源の原動力を強化する活動(儲かる)なのか
例えば、総合大学。総合大学はトータルでの学生数が経営の基盤である。そのため、時流にあわせて学部、学科が再編され、どこの大学でも同じような学部、学科、例えば、過去の例から情報系、バイオ・生命系、薬剤師系、福祉系など、その大学でなくても良いものを取り揃えるバラエティーメニューを用意するようになるが、これは単に儲かるだけで、その学校が強みを持っているものでもなければ、学校として情熱を持って取り組んでいるわけでもない。第四段階にまで進むと、学長に有名人をもってきたりして、最後の一発逆転を狙うギャンブルみたいなことになる。
新たな分野へ乗り出すときにしばしば引用されるのがダーウィンの進化論。「最も強いものや最も賢いものが生き残るのではない。最も変化に敏感なものが生き残るのだ」。しかし、進化の方向を間違うとより急速に滅びの道に邁進することになってしまう。私がいた某外資系では当初の事業から全く異なる事業に転換しそこそこの名声を得ていた。しかし、その後の展開がうまくゆかずにリストラという道を選択したが、一向に良くはならなかった。このように、一旦はそこそこ成功者のように言われても、その後の展開が間違っていて、一般企業に成り下がってしまったが、ぼちぼち事業を続けているというITベンチャーが沢山ある。そのうちの幾つかは大企業に買収してもらい、自分たちは株で儲けて、その会社の経営基盤は安定するようになる。シリコンバレーのITベンチャーはある程度成功したら大企業に売って、株の売却益で億万長者になるというのが夢だということも聞く。
難しいのは、一貫した根拠がないままたえず変革を続けた企業も、まったく変革しなかった企業と変わらぬほど確実に衰退している。具体的な慣行と戦略を尊守すること事体は、本質的には間違っているわけではない。しかし、これらの慣行の背後にある理由を理解し、維持すべき時期と変えるべき時期を判断できなければならない。
・主要なポストのうち、適切な人材が配置されているものの比率の低下
適切な人材が流出しているか、卓越性を維持して成長するのに必要な人材を集められるよりも速いペースで成長した結果である。
・容易に利益を得られることによるコスト面の規律の緩み
コストが上昇したとき、規律を強めるのではなく、価格を引き上げ、売上高を増やそうとする。
・官僚制による規律の破壊
官僚的な規則の制度によって、規律の文化の特徴である自由と責任の精神が破壊される。自分の仕事を責任によってではなく、肩書きで考える見方が強まる。
・問題のある権力継承
継承計画が貧弱か、社内で優れた指導者を育成するのに失敗したか、社内政治の混乱があったか、運が悪かったか、後継者の選択を間違ったために、権力の継承で困難にぶつかる。
-暴君型の経営者が強力な後継者を育てず、引退したときに指導者がいない状況を作り出す
-取締役会が指導者の指名にあたって厳しい内部対立を起こし、経営の最上部層で派閥対立が激しくなる
-王朝型の一族が会社を支配しており、最高の指導者になるのは誰なのかを考慮することなく、一族以外の幹部より一族の人間を好む。
-取締役会が社外から指導者を招聘し、新たな指導者が基本的価値観に適合せず、企業文化によってはじき出される
・組織の利害より個人の利害を優先に
権力のある人が数十年先を見通して偉大な企業を築くことを主な目的として投資するのではなく、短期的に報酬や特権や名声や成功の分け前をもっと得られるようにするために、自分自身と支持者への分配を増やす
第三段階の現象 リスクと問題の否認
・良いデータを強調し、悪いデータを小さく見せる傾向
悪いデータを小さく見せるか説明し、会社の何かがおかしくなっているとは想定しようとしない。経営者は外部の賞賛や報道を強調し、大げさに言い立てる。
・事実の裏づけがない大きな賭けと大胆な目標
指導者が大胆な目標を掲げ、大きな賭けに出るが、事実の積み重ねに基づくのではなく、ときには悪いデータが積み重なってきたのを無視してそうする。
・曖昧なデータに基づいて、とてつもないリスクを犯す動き
データが曖昧な状態で、最悪の場合には深刻か致命的な打撃を受けかねない決定を行うとき、指導者はデータを良い方向に解釈し、「喫水線以下」に大穴を開けるリスクをおかしている。
・経営陣の健全な行動様式の衰退
対話と論争が質と量の両面で目だって低調になる。経営が合意型か独裁的になり、激しい論争を経た決定を全員で実行してゆくスタイルではなくなる
・外部要因への責任の押し付け
指導者が後退や失敗の責任を完全に引き受けるのではなく、外部要因や他人に責任を押し付ける。
・組織再編への固執
厳しい現実に真正面から対応するのではなく、組織再編を繰り返す。幹部は外的な条件ではなく、社内政治に注意を集中するようになる。
組織再編とリストラを行うと、何か生産的なことをしているとの錯覚がうまれかねない。企業はいつでも組織を動かしており、組織の進化ではこれが当然である。しかし、悪いデータや警戒信号に対応するときに組織再編を主要な戦略としえ使うようになると、否認の段階に入っている可能性がある。深刻な心臓疾患や癌の診断を受けたときに、リビングルームの家具を並べ替えて対応するようなものである。
・放漫で超然とした姿勢
権力を握るものが放漫になり、超然とした姿勢をとるようになる。経営幹部の地位を示すものや特徴によって、超然とした姿勢が強まる。さらに新しい本社ビルに入れば、経営幹部は日常業務から切り離される。
経営陣の行動様式 – 下り坂の企業と上り坂の企業
下り坂の企業
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上り坂の企業
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人々は権力を握る経営者に厳しい現実を伝えないようにする。厳しい現実を明らかにしたとき、批判され罰せられるのを恐れているからだ。
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人々は不愉快な現実を指摘し、議論しようとする(「ここを見てください。本当に醜い」)。指導者は厳しい現実を指摘した部下を決して批判しない
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人々はデータや証拠、堅実な論拠を示すことなく、自説を強く主張する
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人々はデータや証拠、論理、堅実な論拠を示して議論に望む
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指導者は主張に対する質問の比率が極めて低く、悪い条件を避け、ずさんな論理や根拠を示さない主張を受け入れる
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指導者はソクラテス型の問答を使い、主張に対する質問の比率が高く、周囲に質問を浴びせて、深い意見をだすように求める。
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経営幹部は決定を黙認するが、決定を実行して成功に導くために団結することがないか、もっと悪い場合には、決定が下された後に失敗に導こうとする
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経営幹部は決定を下すまでは活発に反対意見を述べていても、決定が下された後は実行して成功に導くために団結して努力する
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経営幹部は自分自身の功績を最大限に主張しようとするが、他の経営幹部に信頼され賞賛されることがない
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経営幹部は成功したのは他の人の功績だと主張するが、他の経営幹部に信頼され、賞賛される。
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経営幹部は自らの優秀さを示すためか、自らの利益を増やすために主張し、全体の目的にとって最善の答えを見つけ出すために議論しようとはしない
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経営幹部は議論し論争するが、自らの地位を高めるためではなく、全体の目的にとって最善の答えを見つけ出すことを目標にする
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経営陣は「非難のための解剖」を行い、教訓ではなく犯人を捜し求める
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経営陣は「非難を伴わない解剖」を行い、苦しい経験から教訓を引出そうとする
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経営陣は優れた業績をあげられないことが多いが、後退や誤りや失敗は他人や外部要因のためだと非難する
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経営陣はそれぞれ異例なほど勝れた実績をあげるが、後退したときは各人が責任を全面的に認めて、失敗から学ぼうとする。
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第四段階の現象 一発逆転の追及
・特効薬の追及
「ゲームを変える」買収、新戦略への一貫性のない飛躍、興奮を呼ぶ技術革新など、劇的で大きな動きによって素早く突破口を開こうとする傾向がある。失敗するたびにこれを繰り返し、一つの計画から別の計画へ、一つの目標から別の目標へ、一つの戦略から別の戦略へ揺れ動き、一貫性のない行動をいつまでも続ける。
・救世主のような指導者への期待
取締役会は脅威と後退への対策として、カリスマ的な指導者や社外の救世主を探す。
・パニックと拙速
冷静に慎重に規律ある行動をとるのではなく、あわてて条件反射的な行動をとり、パニックに近くなる。
・抜本的な変化と「革命」の喧伝
新しい計画、新しい文化、新しい戦略という新しい体制を象徴する言葉として、「改革」や「抜本的」変化といった言葉が使われる。指導者は大宣伝をおこない、従業員の力の結集と動機付けのために力を注ぎ、流行言葉やキャッチフレーズを浸透させようと努力する。
・業績より売り込みの優先
期待を低くするために業績回復が難しく、時間がかかると強調するのではなく、ビジョンを売り込む。業績の低迷を補うために、明るい未来を約束して売り込み、過大な約束をして期待を裏切るパターンに陥る。
・当初の業績回復とその後の失望
このような劇的な行動をとると、当初は業績が良くなったように見えるが、長続きしない。
第四段階の典型であり、一層の衰退をもたらす行動
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第四段階の悪循環を反転させうる行動
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関連性のない新技術、新市場、新規事業への飛躍など、検証されていない戦略に望みを託し、往々にして新戦略を宣伝する。
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事実に基づき、徹底した戦略分析と定量分析に基づいて戦略を変更し、検証されていない大胆な飛躍は避ける
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「ゲームを変える」大型買収案件を探し(その際に、期待しているだけで未検証の「相乗効果」を根拠にすることが多く)、会社を一気に変えようとする
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経営不振の二社が合併しても偉大な企業にはならないことを理解しており、実証済みの強みをさらに強化する戦略的買収だけを検討する
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脅威に直面してパニックに陥り、資金の流出と財務力の一層の低下をもたらして経営危機を深化させかねないいちかばちかの行動をとる
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事実を把握し、考え、冷静に判断して行動し(あるいは行動しない方針をとり)、長期的に会社の存続を危うくしかねない行動は決してとらない
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抜本的な改革、革命の計画を実行に移し、会社のほぼすべての側面を変革するか覆し、基本的な強みを損なうか放棄する
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基本的な強みとして維持すべき点と変更すべき点と変革が必要な点を明確にし、実証済みの強みを活かし、弱みをなくしてゆく
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業績の低迷を補うために、明るい未来を約束して売り込む
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業績に焦点を当て、目に見える実績を積み重ねて、新しい方向の正しさを示す最強の証拠にする
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リストラや一貫性のない方針変更を繰り返して、勢いを破壊する
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優れた決定を見事に実行してゆき、成果を積み重ねて勢いを生み出す
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救世主になる指導者を求め、外部から乗り込んでビジョンを示し、会社を強化してくれる経営者を選ぼうとする
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規律ある経営幹部を求め、社内で実績をあげてきた人材を選ぼうとする
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第五段階の現象 屈服と凡庸な企業への転落か消滅
組織は第五段階へ急速に向かうとき、悪循環に陥って抑えがきかなくなる。一発逆転策にすがり、失望し、つぎの策にすがるというサイクルを繰り返すごとに経営資源が失われていく。現金に余裕がなくなる。希望は薄れてゆく。選択肢は狭まる。何か、耳が痛い。今の転職活動のように感じる。
充分に根拠のある希望
・第一段階か、第二段階、第三段階に衰退の事実を理解すれば、反転は可能だ。いくつかの場合には、第四段階に入っても、一発逆転策にすがるサイクルから抜け出して一歩ずつ再建を進められる資源が残っていれば、進路を逆転させることができる
・真に偉大な組織がそこそこ成功を収めているにすぎない組織と違う点は、困難にぶつからないことではない。一時は後退しても、壊滅的な破局にぶつかったときですら、回復して以前より強くなる能力をもっていることである。偉大な国は後退しても回復しうる。偉大な企業は後退しても回復しうる。社会セクターの偉大な組織は後退しても回復しうる。そして偉大な人物は後退しても回復しうる。完全に打ちのめされて退場するのでないかぎり、つねに希望がある。
IBMの衰退と回復
IBMは1980年代後半から90年代初めにかけて、歴史的な衰退を歩むようになったとき、DECの分散型コンピューティングの猛攻を受けて(このころ私はDECにいた)メインフレーム事業がうまくゆかなくなったときに、ある幹部がこの厳しいトレンドを経営陣に報告したときに叱責をうけている。
・第五水準のリーダーシップ
ガースナーは野心を自分個人ではなく、何よりもIBMに向けている
・最初に人を選び、その後に目標を選ぶ
ガースナーはまず、経営チームの再構築に焦点をあて、主要なポストに適切な人材を配置することを「当初の数週間に最優先事項にした」。報酬制度を見直し、主要な人材を失わないようにした。そして信頼できる人を集めて、新しいチームを作った。緊迫感を共有していない経営幹部や、責任を果たさない経営幹部は排除した。
・厳しい現実を直視する
まず市場で力を失ったのはなぜなのかなど現実を直視し、ビジョンの策定はその後だとガースナーは考えた(ここで皆さんに申し上げたいのは、たった今、IBMに最も必要ないもの、それがビジョンだ)。そしてメインフレームの価格を下げ、社内コストを70億ドル削減しなければならない現実を直視した。
・世界一になれる、情熱を注げる、儲かるという3つの要素全てを備える(ハリネズミ)
IBMはネットワーク、アプリケーション、ハードウェアの全てを含めた情報技術統合サービスで世界一になれるという思い上がりをばかげていると決めた。
・規律の文化
ガースナーはIBMの社員だというだけで、十分な福利厚生と終身雇用を当然と期待する文化から厳しい業績評価、価値観、責任の枠組みで自由に行動する文化へと変えた
・悪循環ではなく地道にこつこつ続ける(はずみ車)
ガースナーは条件反射的な行動を抑え、問題を徹底して分析するために時間を使った。統合サービスの概念が力をつけてくると、経営チームはインターネットの成長とネットワーク・コンピューティングへの移行を活かして、eサービスを開始した。
・何世代にもわたる指導者のもとで繁栄を続けてゆく組織を作る
ガースナーはIBMの10年間で企業文化が経営そのものであることを知った
・基本理念を維持し、進歩を促す
ガースナーは基本的価値観と行動様式が混同されていると指摘し、両者を切り分けた。硬直化した伝統とばかげた規則を覆すと同時に、IBMの基本的価値観と完全性と成功への飽くなきこだわりを再活性化した。
ニューコアの衰退と回復
・第五水準のリーダーシップ
ディミッコは入社しCEOに就任するまでに18年間勤務している。階層性がほとんどない平等主義の文化を維持し、経営者は従業員に奉仕するのであってその逆ではないとする企業文化を維持している。成功を収めたときには他人の功績だと指摘し、自分の功績はほとんど主張しなかった。
・最初に人を選び、その後に目標を選ぶ
ディミッコの経営チームは正しい労働観や性格を持つ人物を採用して鉄鋼の仕事を教える方が、製鉄の仕事を知っているがニューコア流の労働観や性格をもたない人物を採用するより良いとの姿勢を維持している
・厳しい現実を直視する
ディミツコの経営チームは中国の鉄製品の脅威が高まっている現実を直視し、不公正貿易慣行で被害を受けるリスクへの関心を強め、財務体質を強めた。
・世界一になれる、情熱を注げる、儲かるという3つの要素全てを備える(ハリネズミ)
企業文化と技術を熱狂的に強化して低コストの鉄鋼製品を製造することで、顧客に献身するとともに、製品一トン当たりの利益を現実に増やしてゆくことである。ニューコアが世界一になれるとともに優れた経済的リターンが得られる分野だけに事業を集中する厳しい姿勢を維持し、ベアリング製造、炭素鋼事業など、この基準を満たさない事業から撤退した。
・規律の文化
ニューコアは従業員の階層や肩書きではなく、業績を重視する。安全や品質を犠牲にすることなく生産性の目標を達成したチームは、時給による報酬の100%から200%にあたる追加報酬額を得る
・悪循環ではなく地道にこつこつ続ける(はずみ車)
経済がどの方向に向かおうとも、ニューコアは高収益と成長をほぼ中断なく達成してきた40年近い時期にわれわれを導いてきた原則を守ってゆく
・何世代にもわたる指導者のもとで繁栄を続けてゆく組織を作る
ディミッコはニューコアの企業文化と組織の再活性化に尽くし、自分の指導に依存することなく、会社が回復を維持できるようにした。
・基本理念を維持し、進歩を促す
価値観と原則を維持する一方、世界の変化に対応して慣行や戦略を常に変えてゆくという考え方を明確に打ち出している。「事業は進化してゆかなければならず、その際に基本原則が揺らがないようにしなければならない」ディミッコのもとで進歩を促すカギになったのは、顧客への関心を高め、顧客の要求を常に進歩のきっかけにし、社内の判断基準を確立したことであった。
ノードストロームの衰退と回復
ノーロストロームは異例なほどの顧客サービスで知られており、二十世の偉大な小売企業の一社だという評価をえてきたがm、1990年代に長期にわたり低迷を続けてきた。2000年からは創業一族の第4代目が経営を担い、当初に偉大な企業への道を開いた第一のはずみ車(顧客サービスと専門的な販売のはずみ車)に関心を戻すとともに、在庫管理などの支援システムを大幅に改善して回復した。
・第五水準のリーダーシップ
ブレーク・ノードストロームはノードストローム一家の伝統を守って、経営者が一番下に位置し、顧客と販売員が一番上に位置する逆ピラミッド型の組織構造を再構築した。
・最初に人を選び、その後に目標を選ぶ
ノードストロームの転換はCEO、CFO、主力店の店長など、経営陣の大幅な交代から始まった。新経営陣はスキルではなく、価値観と性格に基づいて人材を採用する方針に戻った。「親切な人を雇って販売方法を教えることができるが、販売のプロを雇って親切になるように教えることはできない」。
・厳しい現実を直視する
同社が顧客サービスにこだわる文化から逸脱してきた事実、支援システムの更新が是非とも必要にまっており、とくに在庫管理システムとPOSシステムを結びつける必要がある事実を直視し、本格的な在庫システムを構築し成功を収めた。
・世界一になれる、情熱を注げる、儲かるという3つの要素全てを備える(ハリネズミ)
経営チームは、販売員と顧客の良好な関係を構築する点で世界一のデパートチェーンになれるとする会社の基本概念を再発見した。同社の回復は単純明快な考え方に基づいている。顧客との永続的な関係を構築するという原点に回帰し、そのためにここの販売員を大幅に向上した支援システムで支え、それによって投下資本利益率でみた基本的な経済性を改善するという考え方である。
・規律の文化
熱意ある販売のプロを採用し、業績と顧客サービスのきわめて高い基準を達成するよう求め、顧客に最高のサービスを提供できるように、決定の自由を与えるという方法である。
・悪循環ではなく地道にこつこつ続ける(はずみ車)
大きく劇的な動きではなく、小さいが意味のあるステップを重視した。「いままでと違うことをしようと試みたが、自分たちがどういう会社なのかを見失っていた。顧客は明らかに、自分を作り変えたいとは思っていないし、我々の会社が自分を作り変えて欲しいとも思ってもいなかった」。「当社の成功には、新しい戦略やまったく新しいビジネス・モデルは不要である。当社がすでに成功を収めている部分を取り上げ、強みをさらに強化していくことが重要である。」
・基本理念を維持し、進歩を促す
顧客サービスの最優先、改善への情熱、起業家的な労働観、優れた評価の獲得という、不朽の基本的に価値観の再活性化を強調したが、これらの価値観の実現に必要なシステムや慣行は劇的に変更し、情報システムの刷新、ベストプラクティスの共有、購買方法の引き締めを行った。
ノーロストロームは異例なほどの顧客サービスで知られており、二十世の偉大な小売企業の一社だという評価をえてきたがm、1990年代に長期にわたり低迷を続けてきた。2000年からは創業一族の第4代目が経営を担い、当初に偉大な企業への道を開いた第一のはずみ車(顧客サービスと専門的な販売のはずみ車)に関心を戻すとともに、在庫管理などの支援システムを大幅に改善して回復した。
・第五水準のリーダーシップ
ブレーク・ノードストロームはノードストローム一家の伝統を守って、経営者が一番下に位置し、顧客と販売員が一番上に位置する逆ピラミッド型の組織構造を再構築した。
・最初に人を選び、その後に目標を選ぶ
ノードストロームの転換はCEO、CFO、主力店の店長など、経営陣の大幅な交代から始まった。新経営陣はスキルではなく、価値観と性格に基づいて人材を採用する方針に戻った。「親切な人を雇って販売方法を教えることができるが、販売のプロを雇って親切になるように教えることはできない」。
・厳しい現実を直視する
同社が顧客サービスにこだわる文化から逸脱してきた事実、支援システムの更新が是非とも必要にまっており、とくに在庫管理システムとPOSシステムを結びつける必要がある事実を直視し、本格的な在庫システムを構築し成功を収めた。
・世界一になれる、情熱を注げる、儲かるという3つの要素全てを備える(ハリネズミ)
経営チームは、販売員と顧客の良好な関係を構築する点で世界一のデパートチェーンになれるとする会社の基本概念を再発見した。同社の回復は単純明快な考え方に基づいている。顧客との永続的な関係を構築するという原点に回帰し、そのためにここの販売員を大幅に向上した支援システムで支え、それによって投下資本利益率でみた基本的な経済性を改善するという考え方である。
・規律の文化
熱意ある販売のプロを採用し、業績と顧客サービスのきわめて高い基準を達成するよう求め、顧客に最高のサービスを提供できるように、決定の自由を与えるという方法である。
・悪循環ではなく地道にこつこつ続ける(はずみ車)
大きく劇的な動きではなく、小さいが意味のあるステップを重視した。「いままでと違うことをしようと試みたが、自分たちがどういう会社なのかを見失っていた。顧客は明らかに、自分を作り変えたいとは思っていないし、我々の会社が自分を作り変えて欲しいとも思ってもいなかった」。「当社の成功には、新しい戦略やまったく新しいビジネス・モデルは不要である。当社がすでに成功を収めている部分を取り上げ、強みをさらに強化していくことが重要である。」
・基本理念を維持し、進歩を促す
顧客サービスの最優先、改善への情熱、起業家的な労働観、優れた評価の獲得という、不朽の基本的に価値観の再活性化を強調したが、これらの価値観の実現に必要なシステムや慣行は劇的に変更し、情報システムの刷新、ベストプラクティスの共有、購買方法の引き締めを行った。
以上
